夏競馬を舞台に、複数のレースをポイント制で争うJRAのサマーシリーズが終盤を迎えている。競走馬部門は距離別にサマースプリント、サマーマイル、サマー2000の3シリーズに分かれ、対象レースは計15戦。騎手を対象とするサマージョッキーズシリーズも並行して行われている。
記事掲載時点で残り期間は2週間。最終戦を前に、サマー2000シリーズでは優勝馬が出ないことが確定した一方、スプリントとマイル、騎手部門では最後まで順位が動く可能性が残されている。
サマー2000は新潟記念を前に優勝馬不在が確定
サマー2000シリーズは、芝2000メートルの全5戦で争われる部門だ。最終戦に位置づけられる新潟記念の特別登録締め切り時点で、優勝条件を満たす馬がいないことが確定した。
このシリーズの優勝には、単にポイントを積み上げるだけでは足りない。13ポイント以上を獲得したうえで、シリーズ対象レースで1勝以上することが必要になる。つまり、ポイント数と勝利実績の両方が条件だ。新潟記念を残していても、その2つを同時に満たす馬がいない状況となったため、最終戦の結果を待たずに優勝馬不在が決まった。
記事では、サマー2000シリーズの優勝馬不在は2年ぶりとされている。ただし、今回の情報では過去の該当年度までは示されていない。今回の焦点は、長距離寄りの中距離路線で争われるシリーズにおいて、優勝に必要な条件を満たす馬が現れなかった点にある。
スプリントはピューロマジックが条件を確保
サマースプリントシリーズは芝1000~1200メートルの全6戦で構成される。ピューロマジックは対象2レースを制しており、すでにシリーズ優勝の条件を満たしている。
ただし、シリーズの順位が最終戦前に確定したわけではない。ピューロマジックは最終戦のセントウルSにも出走を予定しており、ここで勝てば、2006年のシリーズ創設後初めてとなる「シリーズ3勝馬」の記録に届く可能性がある。優勝条件を満たしていることと、3勝という記録がかかっていることは別の論点だ。
セントウルSは9月6日に阪神競馬場の芝内1200メートルで行われるGII。ほかの馬にも逆転優勝の可能性が残されているため、ピューロマジックの記録挑戦とシリーズ優勝争いの両面が見どころになる。
マイルは同じ厩舎の2頭が最終戦で対峙
芝1600メートルの全4戦で争われるサマーマイルシリーズでは、エルトンバローズが優位に立っている。しらさぎSを勝ち、中京記念で5着となり、合計12ポイントを獲得。シリーズ優勝の条件も確保している。
一方、関屋記念で2着に入ったクランフォードも、まだ逆転の可能性を残す。条件は最終戦の京成杯AHで1着になること。エルトンバローズとクランフォードは同じ厩舎に所属しており、シリーズ争いという大きな舞台で同一厩舎の2頭がどのような位置関係になるのかも注目材料だ。
京成杯AHは9月5日に中山競馬場の芝外1600メートルで行われるGIII。エルトンバローズがポイントを積み上げて逃げ切るのか、クランフォードが最終戦の勝利で差を詰めるのか。マイル部門は最終レースの着順がシリーズの結論に直結する局面に入っている。
騎手部門は上位3人が2ポイント差
競走馬ではなく騎手のポイントを争うサマージョッキーズシリーズも、終盤に入って接戦となっている。記事掲載時点の上位は、田辺が25ポイント、岩田望が24ポイント、松山が23ポイント。1位から3位までの差はわずか2ポイントだ。
4位は松若の17ポイント、5位は北村友の15ポイント、6位は武豊の13ポイント。残り3鞍があるため、とくに上位3人は一つの結果で順位が入れ替わる可能性がある。
新潟記念では田辺がドゥレッツァ、岩田望がゾロアストロに騎乗する予定とされている。馬のシリーズとは異なり、ジョッキーズ部門では騎手自身の騎乗結果がポイント争いを左右する。最終盤の騎乗予定と各レースの着順が、タイトル争いを見守るうえでの確認ポイントになる。
3部門それぞれで異なる「最終戦」の意味
今回の情勢を整理すると、サマー2000は最終戦を残して優勝馬不在が確定。スプリントはピューロマジックが条件を満たしながら、逆転の余地と3勝記録の可能性が残る。マイルはエルトンバローズが条件を確保し、クランフォードが京成杯AHの勝利を前提に追う。そして騎手部門は、上位3人の接戦が続いている。
同じサマーシリーズでも、すでに結論が出た部分と、最終戦まで結果が分からない部分が混在している。今後は8月30日開催予定の新潟記念、9月5日の京成杯AH、9月6日のセントウルSを通じて、各部門の最終順位と記録が確定していく。
まとめ
サマーシリーズ終盤の最大のニュースは、サマー2000で優勝条件を満たす馬がなく、優勝馬不在が確定したことだ。一方、スプリントではピューロマジックの3勝挑戦、マイルではエルトンバローズとクランフォードの逆転争い、騎手部門では田辺、岩田望、松山による僅差の争いが続く。
最終戦の着順がそのままシリーズの結論につながる部門も多く、夏競馬の締めくくりでは各レースの勝敗だけでなく、ポイントの行方にも注目したい。


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